植栽の場合、腐植の混入が有効といわれていますがなぜでしょうか。

土壌の表面または地中で動植物の遺体が分解して生成した褐色ないし黒色の土壌有機物を腐植といいます。腐植は養分の供給源として、また土壌状態の改善物質として植物にとって非常に重要です。
腐植と土壌との関係、効果は次のようになります。
1) 腐植は土壌に褐色または黒色を与える。
2) 腐植は塩基を吸収保持する力が強く、その能力は年度の約7倍に相当するといわれています。従って腐植はアンモニア、カリ、石灰等植物養分の流失を防止し、土壌の緩衝能を著しく増大させる。
3) 土壌を連結して安定な団粒を形成し、土壌の物理的状態を良好にする。
4) 腐植はその重量の4~6倍の水を吸収する能力があり、したがって土壌中の含有水量を増大して干ばつの被害を軽減する。
腐植は微生物の活動を盛んにし、土壌中の有用な化学変化を促進する。